高麗人参茶・濃縮液・エキス・顆粒・粉末

東洋では長い歴史を通して、さまざまな薬用植物が人々の健康づくりに利用されてきました。 その中でも、際立った薬効の確かさから、薬用植物の代表的存在として古くより親しまれてきたのが『高麗人参』です。 高麗人参というと、スーパーで売っている人参の一種と思うかもしれませんが、 高麗人参はウゴギ科、ニンジンはセリ科でまったく別の植物です。 高麗人参は、ウコギ科に属する多年生植物の主に根の部分で、古くは天然のものもありましたが、 現在では朝鮮半島や中国東北部を中心に日本でも栽培されています。 優れた薬効を備え、収穫までの一つ一つの工程に大変な手間と労苦を要することから、 王侯貴族の求める貴重品として長く珍重されてきました。 恵まれた環境の中でじっくりと育成された『高麗人参』は、天然成分がひときわ豊富。 22種類ものサポニン、ビタミンを含んでいます。 さらに、マグネシウムは他の野菜の14倍以上、カリウムやナトリウムは10~25倍以上とミネラルもたっぷりです。 免疫力強化には最適のお茶です。


■高麗人参

2000年前から珍重される薬用植物の王様

高麗人参の歴史は古く、約2000年前の中国の薬学書『神農本草経』には、その薬効が 「人参、味甘く、微塞、五臓を補い、精神を安んじ、魂魄を定め、驚悸を止め、邪気を除き、目を明らかに、 心を開き、智を益するをつかさどる、久しく服すれば身を軽くし、年を延ばす」と記載されています。 つまり、時代劇などでもよく登場するように、弱った人の回復を助ける生薬だったのです。 日本に伝わったのは8世紀の聖武天皇の時代とされます。 江戸時代の将軍吉宗の時代には、高麗人参の栽培に成功し、江戸幕府は各藩に種子を分け与えました。 日本で高麗人参がオタネニンジン(御種人参)と呼ばれるのはそのためです。


■高麗人参の種類

6年根の紅参が最高の品質

高麗人参は、加工法によって4つの種類に分かれます。 掘り出した高麗人参を水洗いした「生人参」、それを乾燥させた「生干人参」、水洗いして表面の皮をむき 乾燥させた「白参」、水洗いしてから皮をむかずに蒸して乾燥させたものが「紅参」です。 紅参は、12世紀の韓国(高麗時代)において、貴重な貿易品であった高麗人参を長期保存するために 考案された加工法です。以降、16世紀の李王朝時代には、紅参を国の専売品とする制度が始まり、 1908年には「紅参は国で製造する」旨の紅参専売法が公布され、1996年まで畑選び・栽培・収穫・加工のすべてを 韓国紅参公社が管理していました。 実際、高麗人参の有効成分であるサポニンは、表皮に近い部分に多く含まれているので、 皮ごと乾燥させる紅参では最も薬効が大きくなります。 さらに、最近の研究では、蒸すとサポニンの濃度が飛躍的に高まることもわかってきました。

こうした加工法による分類とは別に、高麗人参は、採取されたときの生育段階によっても区分されます。 1年毎に1本ずつ葉の柄が増え続け、その間に根も成長していきます。 根に含まれるサポニンも成長に応じて含有量を増し、2年根、3年根と育ち、 薬用植物として完成するまでには6年の歳月を必要とします。 4年根では、まだ糖質が多くサポニンの量はあまり期待できませんが、6年根になるとサポニンの量が最大限に増えるため、 韓国紅参公社は6年根紅参だけに「正官庄(まさに国の製品の意)というブランドを冠して 高麗人参の品質保持に努めてきたのです。

◆黒参(黒高麗人参)

高麗人参(白参)は、皮ごと蒸し乾燥させることで有用成分の吸収力がアップします。 この製法で作られたものが「紅参」です。 さらに、それを9回繰り返す繰り返すことで紅参を上回る栄養価がある「黒参」が出来上がります。


■高麗人参の薬効

約40種のサポニンを含む

さて、高麗人参には、どのような薬効成分が含まれているのでしょうか。 高麗紅参は炭水化物、各種ペプチド、アミノ酸類、核酸類、各種ビタミン、各種ミネラルなどを含んでいます。
まず、余分な糖や脂肪の消費に不可欠なミネラルの 「マグネシウム」や、 血圧の上昇を抑えてくれる 「カリウム」が豊富で、 ことにマグネシウムは他の生薬とは桁違いに多く含まれています。 また、過酸化脂質の生成を抑えて動脈硬化を防ぐ天然の有機化合物の「マルトール」の働きも見逃せません。

しかし、何といっても注目すべき成分は、「サポニン」でしょう。 高麗人参の最大の特徴は、ジンセノサイドという高麗人参特有のサポニン群を約40種類含有していることです。 サポニンとは植物に含まれる発泡性成分の総称で、高麗人参からは、過剰なコレステロールや中性脂肪を減らすものや、 抗ストレス作用・血管拡張作用を備えるものなどが検出されています。 ジンセノサイドとは、ginseng(高麗人参)とglycoside(配糖体)の合成語で、高麗人参に含まれる配糖体を意味します。 一般にサポニンは多量に服用すると毒性を示す性質を持っていますが、高麗人参に含まれるサポニン(ジンセノサイド)には毒性がないのが特徴で、 これは多量に長期間服用しても習慣性がなく、副作用もないということです。

また、これまで高麗人参といえば、滋養強壮効果や胃弱の改善作用ばかりに目を向けられがちでしたが、 昨今の研究で高麗人参には、もっとずっと多彩な健康効果のあることがわかっています。 中でも注目の集まっているのが、血液浄化作用と血管強化作用です。

高血圧対策に
「高麗人参」は高血圧には禁忌は誤りで、 高血圧にも低血圧にも効果大であることが調査で判明しました。 高麗人参には、血圧がどんな状態でもそれを正常に近づける働きがあり、 高麗人参を摂ると高い血圧は低下し、低い血圧は上昇するのです。

高血糖対策に
「高麗人参」には、インスリン分泌能を高める働きや 糖尿病の代表的な合併症である腎症を抑える働きがあることがわかっています。

高中性脂肪・高コレステロール対策に
『高麗人参』は善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールの量を減らすので、 高中性脂肪・高コレステロール対策にも効果的だといわれています。 高麗人参を定期的に摂取することで 血液の中の悪玉コレステロールは少しずつ減り、血液がサラサラになっていきます。 また、高麗人参には血液の中のコレステロールや中性脂肪を分解して体外に排泄させる働きもあります。

動脈硬化対策に
「高麗人参」は、中性脂肪を激減させ、善玉コレステロールを増やすことにより、 動脈硬化を改善する作用があります。

虚血性心疾患に
心筋梗塞も招いた不整脈が、高麗人参のサプリメントを摂り始めたところ、1年後には不思議と不整脈が消え、 病院の検査では、詰まっていた血管が少しずつ広がってきていると説明されたといいます。

脳卒中の後遺症の改善に
「高麗人参」は脳の血流を促して脳の働きを活発にする効果も強く、 脳卒中患者が摂ったら、約6割で後遺症が改善したという研究報告があります。

更年期障害・冷え性・貧血に
「無気力」「めまい」「頭重」「冷え」「イライラ感」「発汗」「頭痛」などの更年期障害の不定愁訴や、 女性に多い冷え性や貧血の解消には、高麗人参が極めて有効に働きます。

▼癌
癌に対しても国内外で研究が進み、高麗人参には発癌や癌進行の要因となるストレスを抑える働きのあることが わかっています。富山医科大学の研究では、高麗人参特有のサポニン代謝物の働きで、 癌転移が抑えられたことも報告されています。

■高麗人参の選び方と摂取量

高麗人参の効用を最大限に取り入れるために大切なのは、まず、高麗人参の選び方です。 前述のように高麗人参にはさまざまな種類がありますが、有効成分の豊富さということを考えると、 やはり「6年根の紅参」を選ぶのが賢明でしょう。
また、摂取する量について、一般的には、乾燥重量で1日3~6gがよいとされていますが、 1日1~2g摂れば十分に効果が得られるという意見もあります。 また、最近は、6年根紅参を手軽に摂れる高麗人参のサプリメントやお茶が各種市販されているので、 それを利用するのもよいでしょう。