薬の基本Q&A『処方薬と市販薬』
■Q1
そもそも医師が処方する薬と薬局で買える市販薬はどう違うのですか?
【答】
薬は、医療用医薬品と一般用(OTC)医薬品の2種類に分けられます。
医療用医薬品は、医師の診断と処方に基づいて使用される薬で、医師の処方箋がないと使うことができません。
一般用医薬品はいわゆる”市販薬”で、処方箋がなくても、薬局などで購入することができます。
臨床の中でデータを積み重ね、効果と安全性がわかったものが市販薬になります。
一般に、医療用医薬品より有効成分の含有量が少なく作られています。
医療用医薬品のうち、市販薬として使えるようになったものをスイッチOTCといい、消炎鎮痛剤、胃薬、花粉症治療薬など、
多くの薬が販売されています。医療用医薬品は、健康保険制度により、定められた薬価の一定割合を負担するだけで済みますが、
市販薬の場合は全額自己負担となります。
■Q2
市販薬の上手な利用の仕方を教えてください
【答】
症状がそれほど重くなく、医療機関に行く時間がないときなどに使用できます。なるべく薬剤師のいる薬局で体調を伝え、 自分に合うのはどの薬か、避けたほうがよい成分は入っていないかなど、専門的なアドバイスを受けて購入することが勧められます。 薬を使用する前に、添付文書をよく読み、用法・用量を守ります。使用は1週間程度をめどにし、症状が改善しない場合は 医療機関を受診してください。効果が見られないからと、自己判断で薬を増量したりしてはいけません。
■Q3
「ジェネリック医薬品」とは、どのような薬ですか?
【答】
「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」は、先発医薬品の特許の期限が切れた後、同じ有効成分で同等の効能がある
厚生労働省が認可した薬です。価格が先発医薬品より安いのが特長で、発売される段階で先発医薬品の60%から70%、
発売から5年、10年経過すると先発薬の30%くらいになるものもあります。
【関連項目】 『ジェネリック医薬品』
■Q4
ジェネリック医薬品は、みんなが使っている薬なのですか?
【答】
欧米先進国では広く普及していますが、先進国の中で日本の使用率は低いほうです。 ジェネリック医薬品がすでに発売されていて、医師が代替不可としていない限りは、調剤薬局でジェネリック医薬品に 変更することが可能です。ジェネリック医薬品を使いたい場合は、医師や薬剤師に伝えておきましょう。