ナリネ菌【免疫力アップ・腸内環境整備・インターフェロン生成に】

ナリネ菌』は微好気性菌で、空気があっても生存可能です。 また、ナリネ菌は酸に強い「定着型活性乳酸菌」なので、胃酸にも強く、生きたまま腸まで達します。 ナリネ菌の働きには、「インターフェロンを生み出す」「免疫力を高める」「腸内環境を整える」 「外部からのウイルスを撃退し感染症を予防する」などがあります。


■「ナリネ菌」とは?

『ナリネ菌』は長寿の国コーカサス地方のアルメニア共和国で 1953年にヤルゼンキャン博士によって発見されました。 ナリネは女性の名前で、博士の孫娘につけられた名前です。「ナリネ」と呼ばれる理由は、 生後まもなく腸炎を罹っていた孫娘には薬が効かず、当時研究していたこの乳酸菌を使ったところ、 見事に回復したため、これに因んでナリネと名づけられました。 ナリネ菌に関する研究論文は、1962年に発表され、学術名は“Lactobacillusacidophilus Er317/402”、 通称「ナリネ」と呼ばれ普及してきました。 ナリネ菌は、ビフィズス菌に代表される数十種と言われる乳酸菌の中でも最も有効な乳酸菌として、 世界各国の医療関係者によって認められています。

乳酸菌の代名詞になっているビフィズス菌やラクト菌が嫌気性菌であるのに対して、 ナリネ菌は微好気性菌で、空気があっても生存可能です。 また、ナリネ菌は酸に強い「定着型活性乳酸菌」なので、胃酸にも強く、生きたまま腸まで達します。 ほとんどの乳酸菌が胃酸や胆汁酸に弱く、腸に届くまでに死滅してしまうのに対し、 ナリネ菌が腸まで到達できるのは、新生児から発見されたからです。 もともと人間の体にあったものなので、胃酸や胆汁酸に強く、生きて腸まで届くのです。 そして、腸内での定着力や増殖力も強いのです。


●ナリネ菌の特徴と他の乳酸菌との比較

  • ナリネ菌の抗菌効果は、カスピ海ヨーグルトの1.5倍から2倍持続する。
  • ナリネ菌は、生体内でビタミン類および乳酸の合成促進作用が高い。
  • ナリネ菌は、小腸内でも定着できる。
  • ナリネ菌は、抗生物質に対する抵抗力が高い。

●ナリネ菌の働き

ナリネ菌の働きには、「インターフェロンを生み出す」「免疫力を高める」「腸内環境を整える」 「外部からのウイルスを撃退し感染症を予防する」などがあります。

◆ナリネ菌がインターフェロンを生み出す

インターフェロンは、本来人体が自ら生み出すものです。しかし、食生活や環境の変化、ストレス、 そして先天的にインターフェロンを生み出す能力が低い人が病気になったり、長寿をまっとうできない要素になります。

▼フェロン
病原菌などから体を守る機能を防御システムと言います。その防御システムに欠かせないものが"インターフェロン" です。 そのインターフェロンは人間の体内で常に作られていますが、40歳代からこの産出能力が極端に低下するため、 成人病にかかりやすくなるのです。 また、アトピーや成人病にかかる子供もその力が低下しているという訳です。 そのインターフェロンを産出する力が強い人は病気やガンにかかりにくく、 逆に病気やガンにかかった人はその力が低下していることも実証されています。

▼ナリネ菌の力
驚くべき事に "ナリネ菌" は本来人間が作り出すインターフェロンを産出することができ、 さらに低下した防御システムを強化する事が出来るのです。ナリネ菌にはインターフロン製剤のような副作用もなく、 合併症の恐れもありません。

◆ナリネ菌が免疫力を高める

ナリネ菌は、生体を防御する「免疫力」を高め、健康な心身を形成します。 免疫力が高まると、病気にかかりにくくなったり、寒さ暑さ、紫外線、電磁波といった生活環境からの不安や悲しみなど 精神的な刺激に耐えられる強さが備わるようになります。

◆ナリネ菌は、腸内環境を整え、栄養を身体の隅々まで吸収させる

腸内には、善玉菌や悪玉菌、そして日和見菌といった百種類百兆個の腸内細菌が棲みつき、 人間社会同様の攻防が繰り返されています。しかし、化学物質や環境の悪化、 ストレスなどにより腸内バランスが崩れると、悪玉菌に支配されてしまいます。 その結果、腸内は酸化と腐敗にさらされ、これがあらゆる病気の源になります。 これを防ぐためには、腸内バランスを整え、健全な腸を回復する必要があります。

▼ナリネ菌の力
ナリネ菌は、ビフィズス菌などの善玉菌の増殖を助け、ウエルシュ菌や大腸菌などの悪玉菌の働きを抑え、 腸内フローラを整え、大腸の蠕動運動を活発にし、便通を改善します。また、ナリネ菌の細胞壁と 細胞内物質には細胞賦活作用があり、免疫に関係する体内の細胞を増やして、抗体を作り出す働きがあります。

◆ナリネ菌が外部からのウイルスを撃退し感染症を予防する

ナリネ菌は、外部からのウイルスを撃退し、インフルエンザなどの感染症(O-157、サルモネラ菌、エイズウィルス、 C型肝炎など)から身体を守ります。

▼ナリネ菌への期待
現在アメリカでも白血病の治療にナリネ菌が効果があるとして非常に注目されています。 また、エイズやインフルエンザなど22世紀は感染症が蔓延し、死者が激増すると言われます。 ナリネ菌は、その感染症の予防に非常に大きな効果の期待もされています。 またカスピ海ヨーグルトの4倍もアクティブに働く事で、現在世界各国で騒がれている ”SARS(サーズ)”に対しても大変注目を浴びています。


●ナリネ菌の効果

ナリネ菌には、次のような効果が期待されています。

▼腸内細菌バランスの正常化
最初に抗菌薬を使用するといった各種治療薬を乱用した場合に腸内細菌のアンバランスが生じる。 ナリネ菌の服用で多くは10日から16日以内に回復する。予防は、その治療よりも適切で容易である。 抗菌薬と併用すれば、腸内細菌叢の疾患を効率よく防ぐことができる。

▼慢性膵炎
慢性膵炎では消化酵素の不足で過剰の未消化物が大腸内に入り、腐敗性や発酵性細菌の過剰増殖をきたす。 小腸での細菌の活動が消化酵素の破壊を速め、消化過程をさらに混乱させる。 ナリネ菌は慢性膵炎患者の明確で安定した改善を促進させる。

▼慢性肝疾患
腸内細菌のアンバランスは、慢性肝疾患を伴うことが多く、特に急性状態で極めて多い。 腸内細菌の調節因子である胆汁代謝機能に障害を起こし全身的な栄養不足となる。 また、毒性物質の生成と門脈系への吸収が促進され、肝解毒系への負荷を急激に増す。 さらに、エンドトキシンの生成と吸収を大いに促進するが、単独でも肝組織内の炎症を誘発または激化させるので、 炎症性細胞活性の強力な刺激因子である。栄養不足もまた肝機能を悪化させる。 腸管免疫の混乱もまたウイルス性疾患に悪影響を及ぼす。慢性肝疾患の併用療法にナリネ菌を使用することで、 良好な臨床結果が得られ、善玉菌に悪い影響を与えるステロイドホルモン、細胞増殖抑制剤、 インターフェロンの使用を避けることもできる。

▼ピロリ菌
B型慢性胃炎、消化性潰瘍、胃遠位部のがんは、いわゆる、ピロリ菌に関連するといわれている。 これらの治療には、二剤、三剤の抗生物質を高用量で使用する。ナリネ菌にはピロリ菌に拮抗作用があり、 その抑制作用は、投与を中止した後も長期にわたることが示されている。 ナリネ菌の投与後、ピロリ菌は胃壁に付着できなかった。併用療法で抗生物質の投与量を減らし、 ピロリ菌活性を連続的にコントロールでき、撲滅後に細菌の再感染の可能性を低く押さえることができる。 さらに、抗生物質の使用中に腸内細菌のアンバランスを予防することもできる。 十二指腸潰瘍の併用療法にナリネ菌を使用して効果的な治療結果が得られている。

▼胃食道逆流
胃腸管の正常細菌は、胃腸管の動きの調節に重要な役割を果たしている。 胃食道逆流は、胃腸管上位部の括約筋の機能障害と胃内排出が遅延されることで生じる。 併用療法にナリネ菌を入れると臨床症状が大いに軽減した。長期の寛解が認められている。

▼アレルギー
発症原因は、生体反応性の混乱であり、体内への過剰なアレルゲンの侵入である。 生体内へのアレルゲンの侵入口はたいていの場合、胃腸管である。 腸内細菌のアンバランスによって腸内で毒性物質が過剰に生成され、腸壁の透過が増えると、 これらの生成物が多量に血中に吸収され、生体内でアレルギー反応が起こる。 アレルギー患者では、腸内細菌叢の混乱がしばしば示され、ナリネ菌を使用すると、症状が消失または激減した例が多数ある。

▼高コレステロール血症
高コレステロール血症ではビフィドバクテリウムおよび乳酸桿菌不足による腸内細菌のアンバランスが観察され、 脂質、特にコレステロール代謝の障害が伴う。ナリネ菌にはコレステロール分解能が認められ、 併用療法によりコレステロールのコントロールに効果が認められる。

▼婦人科疾患
産科および婦人科でのナリネ菌の使用については、生理学的に実証されており、 病原性および条件病原性細菌の早期消失と正常な膣細菌の再生が示された。

▼ナリネ菌とカスピ海ヨーグルトの比較
カスピ海ヨーグルトやケフィールとの違いは、ナリネ菌は、母乳の代替品として出産直後の新生児に利用され 未熟児の授乳にも使用される。生体内でビタミン類および乳酸の合成促進能が高く、腸からの吸収を助ける。 長期間ヒト腸内に留まり、治療効果を長く保つ。抗生物質や化学療法薬の影響下でも破壊されないため併用療法に使用できる。 抗菌効果は、カスピ海ヨーグルトやケフィールより1.5倍から3倍強い。 このため、多数の疾患の治療に使用される。