■過眠症
昼間突然耐え難い眠気を感じる
夜十分に眠ることができ、朝もきちんと起きられるのに、昼間突然耐え難い眠気に襲われるのが「過眠症」です。 その代表的な病気が「ナルコレプシー」で、発症は10代に多く、発症率は1000~2000人に 1人程度とされています。以前はナルコレプシーがあまり解明されておらず効果的な治療法もなかったため、 周囲の人から”やる気がない”などと誤解されることもありました。しかし、現在では病気の仕組みの解明が進み、 精神科などで適切な治療を受けることで、健康な人と同じように生活することもできます。
●症状
ナルコレプシーの代表的な症状には次のようなものがあります。
- ▼睡眠発作
- 睡眠不足ではないのに、昼間に突然強い眠気が起こるのが「睡眠発作」です。 誰かと話しているときや試験中など、通常は眠気が起こらないような状況でも眠ってしまいます。 時には、眠気を感じずに突然眠ることがあります。
- ▼情動脱力発作
- 笑ったときや驚いたときなど、感情が大きく動いたときに、突然体の力が抜けてしまう「情動脱力発作」が起こります。
◆治療法
ナルコレプシーの治療では、薬でそれぞれの症状をコントロールします。睡眠発作には「精神刺激薬」、 情動脱力発作には「抗欝薬」を使います。最近、日本でも副作用の少ない精神刺激薬が使えるようになりました。