超睡眠法第3章『逆効果の「脳の休ませ方」』
④朝起きることを考えてカーテンに隙間を
光を遮り、真っ暗にして寝るのが一番?
■朝起きることを考えてカーテンに隙間を
◆朝はある程度光が注ぎ込む環境にする
「夜は明かりを全部消さないと眠れない」という人がいますが、光を遮断するのは睡眠にはとても効果的です。 豆電球など小さな明かりも消し、廊下などから寝室に明かりが入ってくるのであれば、その明かりも遮断できるとベターです。 明るいと眠れない人は、遮光カーテンで窓から入ってくる光を完全にシャットアウトされているかと思います。 これは寝ているときにはよいのですが、目覚めにくいという欠点もあります。 朝、ある程度光が注ぐ環境であれば、体内時計の最高司令部・マスタークロックに光を届けることができるので、 仮に二度寝してしまっても問題ありません。しかし、真っ暗だと朝が来たことを脳が感じにくくなるので、 目覚めがよくない場合もあります。特に、朝が苦手でなかなか起きられないという人の場合は、防犯上問題がなければ カーテンを少し開けて眠ると、光が自然と入ってくるので目覚めやすくなります。 もちろん、すぐに効果が出るわけではありません。しかし毎朝明るい環境を作り続けていれば、目覚めてから活動するまでの ボーッとした時間は次第に減っていきます。起き上がるまでの時間が減ってきたら、効果が現れてきた証拠といえます。
◆カーテンを開ける前に一言声をかける
また、朝なかなか起きられない家族がいると、それだけで慌ただしい朝の苦労が増えてしまいますよね。 そんな家族を、体を動かして起こすのは、起こす側にも起こされる側にも負担がかかります。 なかなか起きられない人の中には、予告なしでカーテンを開けて起こしてもらう人もいるかと思います。 しかし無理に起こされると朝から機嫌が悪くなり、これだけで家族仲がギクシャクすることもあります。 もちろん自然に起きるのがベストですが、それがどうしても難しい場合は、カーテンを開ける前に「明るくするよ」などと、 一声かけてもらうようにしましょう。脳には、事前に情報を与えられると直後の行動をスムーズにさせる「促通」 という作用があります。そのため、ひと声かけてもらうだけで脳の負担を減らすことができ、体の整い方はグッと変わってきます。 これもすぐに効果が出るというわけではありませんが、たいたい2週間から1ヵ月間続ければ、起き上がるまでの時間が 徐々に短くなっていきます。
【家族が互いを思いやることが大事】
家族といえども持っている遺伝子は違うので、睡眠のリズムにも違いがあります。 起こす側はそれを踏まえて優しく声をかけてあげ、起こされる側も声をかけてくれることにありがたみを感じる。 これは脳にとっても自然な行為であり、脳は活性化し、家族仲も円満になるはずです。